東京から参加したSparrowsが語るRed Bull Music Academy | 後編モントリオールで行われたRed Bull Music Academy(以下RBMA)2期に、東京から参加したSparrows。前編では、フロントマンとして活動しているバンドCrystalのことや、RBMAに参加することになったきっかけなどを紹介した。現地で話ができたのは、アカデミーが始まって3日後だったので、2週間のRBMAを終えて東京に戻ったSparrowsに、しばらく経ってからいくつかの質問を投げかけた。RBMAに集まったおよそ35名の、期間限定の“クラスメイト”たちは、音楽のスタイル、国籍や文化、個性も何もかもがバラバラな選ばれしメンバーだ。そんななかでお互いの音楽性を生かしながら、感じの合う人同士で作品を完成させていく。まずは最終的にどんな作品が出来上がったのかが、気になるところだ。2017.02.12 10:00
東京から参加したSparrowsが語るRed Bull Music Academy | 前編年に一度、世界のどこかの都市で開催される「Red Bull Music Academy」(以下RBMA)が、2016年はカナダの芸術都市モントリオールで行われた。RBMAは「若く才能あふれるアーティストたちを支援する世界的な音楽学校」であり、参加者たちは一流ミュージシャンによる講義を受けられるほか、スタジオでセッションをしたり、ローカルの箱でライブをしたり、濃厚な時間を過ごすことになる。この期間限定の音楽学校に足を踏み入れることができるのは、世界102カ国、応募数3500通の中から選ばれた40名のみ。さらに2016年は、前年のテロの影響で中止になった、パリでのRBMA第2期に参加予定だったアーティストらも加わり、合計70名が集合。うち半数が第1期、もう半数が第2期と、2週間ずつに分けてアカデミーは進められていく。2017.02.11 10:00
3Dペンで作った実物大の車のレプリカNissanの「Qashqai Black Edition」が、アーティストとコラボした興味深い広告キャンペーンを展開した。そのなかのひとつとして、空中に絵が描ける3Dペン「3Doodler」を利用して実物大の車を描くというプロジェクトが発足。すなわち、3Dペンで車のレプリカを作るというわけだ。2016.10.30 23:30
まるでGIF動画のように絵が動く、自転車のホイール東京の自転車乗りたちはマナーがいいので、夜道に走行する際のルールを大いに心得ている。車道を逆走するだなんてナンセンスなことはしないし、無灯火走行が危ないことも分かっている。でも、どんなに車に気を使って走行していても、"車道ヒエラルキー"の頂点に立つタクシーがめちゃくちゃ幅寄せしてきたりする。狭い東京の道路を走る自転車乗りは、なかなか大変なんだ。ある日、トロントの街中で、ホイール全体がピカピカと光っている自転車が走っていた。非常に目を引く自転車だ。道行く人々は必ず振り返っているし、めちゃくちゃかっこいいと思った。ホイールが光るタイプの自転車ライトはわりと存在しているのか、調べてみるとやはりいろんなタイプのライトが出てくる。なかでも、自転車のペダルを漕げば、まるでGIF動画が再生されるかのような8ビットアートが動くタイプのライトは、とても心をワクワクさせた。光のRGBがチカチカと動いて、ホイールの中に美しい光のアートを描いている。2016.10.29 00:00
人工知能が作った音楽が、けっこうアリだった囲碁やゲームに勝ったり、サイケデリックなアートを描いたりと、あらゆる分野に進出している人工知能。そんな人工知能が、ポップソングを作るまでに至った。しかも、聴いてみてナシかアリかで言うと、けっこうアリだった。 まずは、ビートルズのようなスタイルで構成したという、1990年代のブリットポップ風の明るく爽快な「Daddy’s Car」。2016.10.27 23:30
60通りの使い方ができる、20面体のボトルオープナーブルックリンのデザインスタジオ「The Fort Standard studio」が、今までにはない奇抜なデザインの栓抜きを考え出した。20の面でできた多角形のデザインだけど、きちんとオープナーとして機能していて、どの箇所を使っても栓を抜くことができる。これがキッチンやダイニングテーブルに置いてあっても、だれも栓抜きだとは思いもしないだろう。遊びに来た友人が、間違えて飼い犬に投げても文句は言えない。2016.10.26 23:30
「東京非行少女」だったCOMA-CHIによる10周年の意思表示COMA-CHIのファーストアルバム『Day Before Blue』を聴くと、理想と現実の間で悩みながら、サバイブしていたころを思い出す。彼女と初めて会ったのは、B-BOY PARKのMCバトルで女性MCとして初の準優勝を果たし、シングル「ミチバタ」でラッパーとして確固たる地位を築いていたころ。MCバトルやサイファーで叩き上げたフリースタイルのスキルに、我々ヘッズたちは魅了されていた。あれから10年が経った現在、COMA-CHIは一児の母となった。夏の終わりの森戸海岸で久しぶりに再会した彼女にインタビューを申し込み、森戸神社のお祭りの日に、同じ場所で落ち合った。まずは、10年ぶりにバトルの舞台に挑んで話題となった『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)への出演について聞くと、同番組のオーガナイザーであるZEEBRAから、たび重なるオファーがあったのだと話してくれた。「求められている声には、できる範囲で答えたいというのが根底にある」と決意した理由を述べる。「特にZEEBRAさんは、人生の恩人とも言える人。そんな人にこれだけ誘っていただいたのであれば、もうやるしかないなと。最近、駅前とかで通りすがりの男の子がラップしてたりするんだもん。こんな時代が来たんだな」2016.09.28 10:30
DMC JAPAN優勝者インタビュー | 02 現役大学生ターンテーブリスト、DJ YUTO2015年のDMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPSのシングル部門では、2位を獲得したDJ YUTO。2016年の今年も東北予選を勝ち抜き、JAPAN FINALに登場。繊細なテクニックを披露し、見事に今年の日本チャンピオンの座を勝ち獲った。22歳という若さで、世界の舞台へと立ち向かう彼は、あのDJ KENTAROが主催しているスクール「World DJ Academy」の一期生だという。 まだ大学生の彼は、謙虚で寡黙なタイプ。DJ KENTAROの弟子に当たるということ以外は情報も少なく、少しミステリアスな存在でもあった。しかし、その芯の強い眼差しからは、地道にコツコツと努力してきたことがうかがえる。DMCへの挑戦から、わずか2年でチャンピオンの座に辿り着いたこれまでの経緯について話を聞いてみると、実は初めてターンテーブルを触ったのは、中学生の頃にさかのぼるという。 「中学2年生の頃に、兄貴にターンテーブルをもらいました。お正月に“お年玉”って言って。ターンテーブル2台とDJミキサー、さらにバトルブレイクスも付いた“バトルDJセット”みたいな感じで」彼の8歳年上の兄は、DJ YUDAIという名前でバトルDJとして活動していたそうだ。10代の頃にTEEN'S DJ CHAMPIONSHIPSで優勝するなど「けっこうガチでやっていた」のだそう。 「兄がバトルDJをやっていなかったら、僕もやっていなかったですね」 2016.09.22 10:00
DMC JAPANバトル部門優勝者 DJ FUMMY、世界への挑戦を語るDJバトルにある程度の知見がある人は、DJ FUMMYの名前をすでに知っていると思う。10代より数々の大会に出演して入賞し、2013年にはDMC JAPAN FINALのシングル部門で優勝、ロンドンの世界大会を経験している。 大阪はPLANT RECORDSに所属するDJ FUMMYは、Kireekらとレーベルメイトであり、17歳のころから毎年DMCに参加し続けている。今年はバトル部門に初エントリーし、見事優勝の座を勝ち獲った。当日は自由に伸び伸びと、楽しそうにプレイしていたDJ FUMMYだが、実は「今年は出ないでおこうと思っていた」と胸の内を語った。 「DMCは年に1回の恒例行事みたいになっているんですが、今年はもうやりたいことが自分のなかから出てこないような状態で。でも、エントリー締め切りの日にテンションが上がって、出ることに決めたんです。その時点でルーティンは1個しかできていなかった」 “ルーティン”とは、シングル部門なら6分間、バトル部門なら1~1分半のセットのことを指し、さらにバトル部門はルーティンが6個必要になってくる。 「ギリギリまで動けない状態で、当日までの1週間で、残りの5個を作ったんですよ。エントリーしたからには出なあかん!という感じ。しかも、本格的にスイッチが入ったのが、大会の前日でした。遅いねんって話なんですけど」ーターンテーブルの神の声が聞こえたとか? 「神の声だったのか、お酒の力だったのか(笑)。今まではシングル部門にエントリーしていたので、新しいことや変なことをやることにフォーカスして挑んでいて。でも、バトル部門ではシンプルでスタンダードなターンテーブリズムの方が受けるかなと。自分でもそれが一番好きですし。だから、いけるかなと思ったんですよね」2016.09.21 10:00
ポートレートの上に線を描いたアート名作や偉人、レジェンドのポートレートの顔の上に、細かい線が描かれたアート。どこかの民族の伝統的なメイクのような、はたまた表情筋が透けているかのような描写は、見る者に強烈なインパクトを与えてくる。このアートを発信しているインスタグラムアカウントWERRITは、ミラノ在住のDaniel Lavranoというアーティストらしい。気になってメッセージを送ってみると、さっそく返信があった。リアーナやニーナ・クラヴィッツといった美女、バスキアやマイケル・ジョーダンらレジェンドのポートレートを、ぶっ飛んだ近代アートに昇華させているアーティストは、一体どんな人なのだろうか? せっかくなので、いくつか質問を投げかけてみた。2016.09.15 00:00
スマホ専用のアーティーな椅子朝の起き抜けに、夜寝る前にベッドの上で、待ち合わせの時間潰しに、そのほか手持ち無沙汰な瞬間に、人々はスマートフォンのホームボタンを押す。ソーシャルメディアのアプリを開き、画面をスクロールして『いいね!』ボタンを押し、気になる記事や面白い動画があればシェアをして、友人からのテキストメッセージに返信していると、あっという間に時間は過ぎていく。 その間、スマートフォンを手で固定し、無意識にいろんな体勢を取っていることだろう。長時間同じ姿勢でスマホをいじっていれば、どうしても肩は凝るし、腕はダルくなり、目も疲れてくるからだ。そうやって、スマホの操作によって不自然な姿勢を取り、それを日々繰り返すことによって首や背骨に異変を起こす”Text-neck”という症状は、世界中で問題視されている。いわゆる「スマホ首」と呼ばれているヤツだ。フロリダのアーティスト、ジリアン・メイヤーは、その問題を解決すべく、完全にリラックスした体勢でスマホを見ていられる椅子を製作した。美を追求するアーティストの作品だけあって、見た目はアートモニュメントのようだ。一見するとそれは椅子なのか、何のために使用するモノなのかも分からない。 2016.09.13 02:00
音と音の格闘技、DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS 2016レポート2台のターンテーブルと、DJミキサー。レコードの上に針を乗せて前後に擦ると、独特のノイズが鳴る。もう片方のターンテーブルでは、いい感じのビートをかけてみよう。ヒップホップやベースミュージック、気分を高めてくれる音がいい。ビートに合わせてレコードを擦ると、ビートとビート、ノイズとノイズが混ざり合って、新しい音楽が聴こえてくるだろう。自由自在にレコードの音を操るターンテーブリストたちにとって、2台のターンテーブルとDJミキサーは、単に音楽をかける道具ではない。それはあたかもギターやピアノのような楽器として存在している。年に一度、ターンテーブリストたちは、ロンドンで行われる「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPS」の舞台を目指す。独創的なビートとノイズを奏でる、世界一のプレイヤーを決める大会だ。30年以上も続くDMCでは、これまでに日本人のチャンピオンが多数誕生している。2002年にはDJ KENTAROが日本人で初のチャンピオンとなり、その時に獲得したハイスコアは未だに破られていない。その10年後、2012年にはDJ IZOHが世界一に。また、バトル部門では2004年にDJ AKAKABE、2006年にDJ COMAが、チーム部門ではDJ HI-CとDJ YASAから成るKireekが、2007年から2011年まで5連覇という快挙を成し遂げている。日本のターンテーブリストたちは侍のごとく、世界の強豪を斬り倒してきたのだ。今年も、「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPS」に送り出す日本代表のプレイヤーを決めるための「DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS」が、G-SHOCKのサポートの元、8月27日に渋谷WOMBで行われた。当日は宇川直宏が主宰するライブストリーミングサイト「DOMMUNE」でも中継が行われ、ソーシャルメディアのタイムライン上でも盛り上がりを見せていたので、リアルタイムで目にした人も多いかと思う。全国から凄腕のプレイヤーが集結した、ドラマティックな一日の様子をレポートしていこう。 2016.09.05 10:00