「街の美容室」として支持されるサロンに。祐天寺「darlin.」のスタンス祐天寺駅から商店街をまっすぐ5分ばかり歩いて進んだ先にあるのが、昨年11月にオープンした美容室「darlin.」だ。代表の及川 恒亮氏を中心に、名だたる美容室でスタイリスト、ヘアメイクとして活躍していた1989年生まれの4人が集まっている。昨年、オープニングを記念して、普段から親交の深いSuchmosやSANABAGUNなどが出演するライブイベントを代官山UNITで開催している。「darlin.」のメンバーが、今をときめく若い世代のミュージシャンたちに支持される理由はどこにあるかを確かめるべく、SILLYで取材を申し込んだ。2017.01.25 10:00
ファッションの潮流を、卸事業を通じて変えたい。世田谷にある卸店『A to Z』三軒茶屋に住んでいた頃、ときどき池尻大橋にある古着屋『Lemontea』を利用していた。そこのスタッフとして働いていた佐藤 裕介さんが、古着屋スタッフの仕事を辞め、年の近い仲間と古着と雑貨の卸専門事業をスタートさせたと聞いた。駒沢大学駅と学芸大学駅の間、世田谷区野沢にあるその卸の名前は『A to Z』。2017.01.12 10:00
PAELLASが手探りで見つけた、新しい自分たちらしさとは?東京インディーシーンを追う音楽ファンから着実に支持を集めているPAELLAS(パエリアズ)というバンドを知っているだろうか。今年春にはPeach JohnのCM曲にも起用されたことを機に、ファッション業界からも熱い視線が注がれるようになった彼らが、フルアルバム『Pressure』をリリースした。現在勃興する東京インディーシーンから、今年最後に放たれた重要な1枚が誕生した経緯を聞いてみた。今好きな要素を突き詰めた日記みたいな楽曲群PAELLASはこれまでボーカルがソングライターとなって詩曲を手がけ、メンバーがそろって楽曲を編曲する制作スタイルとは異なり、メンバーのジャムセッションで楽曲を制作していた。2016.12.21 10:00
古着屋か、たこ焼き屋か。はたまたバーか。三茶「en the beginning」の正体今年の6月。SILLYで毎度東京の風変わりなショップを取材しているせいもあってか、ラッパーの友人から『en the beginning』を紹介された。面白い仲間が言うんだから、きっと面白いお店に違いない。話を聞くと、表参道で22歳の男の子が古着屋を営んでいて、そこがすごくイケてるという。早速行ってみようと翌月アポイントを取ってみたら、一度お店を畳むことになったと聞いて、残念がっていた。季節は変わって11月。三軒茶屋と池尻大橋の間あたりの住宅街に再びお店をオープンさせたから遊びにこないか、とその男、廣原 隼人くんから連絡を受けた。「美味しいたこ焼き焼いて待ってますね」。そうメールの終わりに書かれた一文に若干首を傾げながら、遊びに行くことにした。2016.12.19 10:00
西東京の風を蔵前の街にも。“退屈”がテーマのアトリエ兼ショップ『BORED』「東京の流行や文化の発信基地はどの街か」と問われたときに、大抵の人が西東京のエリアを真っ先に挙げるのではないだろうか。しかし今、20代で東東京に新しい飲食店やショップを構える人が、じわじわ増えている。とりわけ、かねてから職人、工場、問屋などが多い御徒町から蔵前のエリア(通称カチクラ)に、感度の高いクリエイターが集いだしているのはどうしてなのだろう。今回取材させてもらったのは、7月にオープンした『BORED』というアトリエ兼ショップ。アクセサリーブランド『Jackson Niche』を手がける小川 麻里子氏と、鞄ブランド『SEEP』として活動する鈴木 茂夫氏と、『iep works』の成瀬 大氏が在籍している。彼らは文化服装学院の同級生で、現在28歳だという。蔵前という場所に自分たちのアトリエ兼ショップ『BORED』を構えた理由とは。2016.12.14 10:00
とんちゃん通りから横道1本入ったところにある蚤の市的ショップ「NOMADIC LIFE MARKET」先日原宿とんちゃん通りにあるワーキングスペース『THE TERMINAL』で仕事をしていたときに、ちょっと気分転換に外に出た。あたりをぶらぶらしているときに目が入ったショップが、今回取材させてもらった「NOMADIC LIFE MARKET」だ。2016.10.18 10:00
デザイン未経験からメガネ業界の風雲児に。『ayame』のポリシー今でこそ眼鏡は視力の矯正器具ではなく、ファッションの一部という見方は当たり前。でも一昔前までは、眼鏡は「ナード」の象徴的なアイテムだった。サングラスはファッションアイテムとして親しまれていた一方で、眼鏡は「ガリ勉くん」みたいなイメージが付きまとっていた気がする。——世間の認識が少しずつ変わる背景には、異端児の暗躍あり。今回は世間の眼鏡の印象を変えた立役者のひとりと言っても過言ではないブランド『ayame(アヤメ)』クリエイティブディレクター、今泉悠さんに迫る。2016.10.15 10:00
kotohayokozawa × yo asa 気鋭若手ブランドオーナーによる時代への問いかけの姿勢前編の『yo asa』と『kotohayokozawa』のスタイリング記事に引き続き、後編の記事では、若くしてブランドを立ち上げて活動を続けるふたりのデザイナーに、服作りをする上でのバックボーンやモチベーションについて対談してもらった。■直線的なパターンのシャツやワンピースを作る『yo asa』と曲線的なパターンの多い『kotohayokozawa』。“正反対”に思えるふたつのブランドに共通した、時代への“問いかけ”とは?yo asa:東京で活動するファッションレーベル。2014年にはじめての展示会を開催。シャツやコートを中心に、毎日の繰り返しやさまざまな風景に調和する服作りを目標にしている。音楽イベントや他業種を招いた合同展なども開催。直近では、六本木SuperDeluxeで開催したイベントの模様をトヤマタクロウが撮り下ろした写真集「LMNSM(ルミニズム)」を出版。kotoha yokozawa:2015年2月ロンドン日本大使館にてInternational Fashion Showcaseに参加。同年3月に東京を拠点としたウィメンズブランドkotohayokozawaをスタートさせる。2015年10月、2016年3月にはMercedes-Benz Fashion Week TOKYO期間中に渋谷ヒカリエホールにて若手5ブランドによる合同ファッションショーを開催。2016.09.20 12:00
kotohayokozawa × yo asa スタイリング3番勝負『yo asa』というファッションレーベルと『kotohayokozawa』というファッションブランドを知っているだろうか。yo asaは完全受注制で洋服を制作しているほか、インディペンデントでライヴイベントも企画している。kotohayokozawaは、5月には伊勢丹の解放区『The drama-TOKYO制服-』に出店するなど知名度を上げているブランドだ。インディペンデントの姿勢を貫くyo asaと、既存ファッションンブランドの文脈のなかで格闘するkotohayokozawaのデザイナーは同級生でありながら、正反対のスタイルを選んでいるように思える。今回の取材では、企画を前編後編に分け、前編ではそれぞれの服を3パターン、モデルの鷲尾桂子に着用させて、写真によって違いを明らかにさせ、後編のインタビュー記事で、服作りに対するスタンスや深い部分で共通する部分を探ってみた。2016.09.20 10:00
Jan and Naomiが生み出す時代に左右されない静謐な音楽の調べJan and Naomiというユニットのミュージシャンを知っているだろうか。狂気と静寂が同居したかのような音像。そしてモデルとしても活躍するほどに端整なルックスにじわじわとファンを獲得している2人組だ。SILLYでは今回、時流に左右されずインディペンデントなマインドで活動する彼らにメール取材を敢行。7月8日に品川キリスト品川教会グローリア・チャペルで行われたライヴのリハーサル写真とともに1/3レポ、1/3レビュー、1/3インタビューで構成した記事をお届けする。2016.08.29 10:00
!!!(Chk Chk Chk)やSquarepusherともコラボした全天球映像作家『渡邊課』『VR元年』という言葉がさまざまなメディアで駆け巡って久しい。でも本当に流行っているかと考えたら、自分の周辺ではまだまだ。むしろVRを楽しんでいる人のほうが珍しい……なんて思っていたら現実がようやく追いついてきた。 つい先日も『日本科学未来館』でビョークが『Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験』という展示を行ったことで話題になった。日本国内でもVRを導入したミュージックビデオ(以下MV)などが増えてきている。 そんななかHello SleepwalkersやAwesome City ClubのMV、さらに!!!(チック・チック・チック)のライヴを、VRを使って撮影しているチームが『渡邊課』だ。『渡邊課』はConcent, Inc.というデザイン会社の1チームだが、2年前に『絶対やった方がいい』と確信した渡邊氏の思いを発端に作られた、ラボラトリー的なチームだという。 個人的にはVRのように現実を拡張するようなツールが流行すると、現実でとんでもないことが起こる、みたいなディストピア的な思想を抱えているのだけれど、どうしてそこまで彼らはVRにのめり込んでいったのだろう。 チームの成り立ちから、制作事例についてインタビューをしてみた。2016.07.18 10:00