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僕らの気になるパイセンたち | トミー・ゲレロ(スケートボーダー/ミュージシャン)

やりたいことはたくさんあるし、自分が好きなものもだいぶ分かってきたミレニアル世代の僕たち。でも理想の将来像となると、まだまだ知りたいことだらけだ。そこでSILLYでは、僕らから見てクールな生き方をしている先輩たちに、人生について聞いてみることにした。今回登場するのは、サンフランシスコ出身のカリスマスケートボーダーにして、ミュージシャンとしても活躍するトミー・ゲレロ。先日ジャパンツアーのために来日したゲレロ氏は、めちゃくちゃかっこいいけど気さくで、常にユーモアを忘れない、まさに理想のパイセンだった。—プロのスケートボーダー、そしてミュージシャンとして活動されていますが、スケートボードと音楽はいつ始めたのですか?トミー・ゲレロ(以下、TG) スケートは1975年、音楽は1979年〜80年に始めたんだ(※1966年生まれ)。—日本にはトミーさんに憧れているキッズがたくさんいて、まさに理想の先輩というイメージです。人生の先輩として、SILLYの読者たちに大人になるまでにやっておくべきことを教えてください。TG 若さを楽しむこと。それに、できる限り無責任でいること(笑)。大人になったら、それは不可能だからね。そうは言っていられなくなるよ。—10代、20代の頃の最高の思い出は?TG 友だちや兄貴(※ミュージシャンのトニー・ゲレロ)とスケートしていた日々。—将来について迷っているキッズに向けて、何かアドバイスはありますか?TG だれにだって、将来について迷う時期は必ずあるんじゃないかな。俺自身が将来について計画することは、実はほとんどないんだ。先のことはあまり考えず、とにかく今を生きるようにしている。それが何であろうと、大好きなことを目一杯やるべきだ。

2017年。新旧のブレードランナーがやって来る

2017年に楽しみなことの一つ、それはリドリー・スコット監督が1982年に発表したSF映画の金字塔『ブレードランナー』の続編が公開されること。タイトルは『ブレードランナー 2049』(※邦題の数字は“ニー・ゼロ・ヨン・キュウ”と読む)で、オリジナル作品の舞台だった2019年から30年後の2049年の世界が舞台だ。前作では人間と見分けがつかない“レプリカント”の暴挙を阻止する捜査官“ブレードランナー”のリック・デッカードをハリソン・フォードが演じていたが、続編ではライアン・ゴズリングがKという新人ブレードランナーを演じる。30年後の世界には新たな危機が迫っており、物語はKが30年間行方不明だったデッカードを探すところからスタートするのだとか。そんなプロットを聞いただけでもワクワクするけれど、今週ファンをさらにワクワクさせる写真が到着した。そこには新旧のブレードランナーが肩を並べて写っている(トップ画像)。ライアンはハリソンの大ファンだそうで、「ちょうどセットが独特の雰囲気の霧に包まれていた時に、どこからともなくハリソンが現れたんだ。シルエットだけでも間違えようがなかったよ。僕は彼を満足させるものを創り上げられることを心から願ったんだ」と撮影時を振り返った。

ウェス・アンダーソン監督のクリスマスCMがサイコー過ぎる

早くも年末のあわただしさがはじまって、心休まらない今日この頃。そんな僕を、これ以上ないほど癒やしてくれる動画が公開された。『天才マックスの世界』や『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』などでおなじみのウェス・アンダーソン監督が手掛けたのは、H&MのウィンターコレクションのCM “Come Together”。『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)以来、新作に飢えていたファンにとって、たとえCMでもうれしいじゃないか。主演を務めたのは、ウェス作品の常連エイドリアン・ブロディ。舞台は『ダージリン急行』のような電車で、エイドリアンは車掌のラルフ役。悪天候のため、クリスマスを車内で過ごすことになってしまった乗客たちのために、アシスタントポーターのフリッツと共にあることを計画する。ストーリーはシンプルだけど、たった4分弱で見事なウェス・アンダーソン・ワールドが楽しめる。ディテールにこだわる監督だけに、観るたびに新しい発見があるのも映画と同じだ。たとえば、それぞれの乗客の窓辺にはクリスマスプレゼントが用意されていて、そこには大切な人(または犬)の写真が貼られていたり。26ヶ国語の字幕にも対応しているから、ぜひ観てみてほしい(※プレーヤーの右下の字幕をオンにして、設定から言語を選択)。今年は年末進行で発狂しそうになったら、これを観てほっこりしようと思う。

僕らの気になるパイセンたち | DJ / プロデューサー ジェームス・ラヴェル(UNKLE)

やりたいことはたくさんあるし、自分が好きなものもだいぶ分かってきたミレニアル世代の僕たち。でも理想の将来像となると、まだまだ知りたいことだらけだ。そこでSILLYでは、僕らから見てクールな生き方をしている先輩たちに、人生について聞いてみることにした。今回登場するのは、10代にしてUKの重要レーベル Mo’Wax を設立し、DJ Shadow、DJ KRUSHらを輩出、自身のプロジェクト UNKLE では数々のアーティストとコラボレートし、DJとしても活躍するジェームス・ラヴェル。先日 MAJOR FORCE のリリースイベントのために来日し、SILLYのインタビューに応じてくれた。—Mo’Wax を立ち上げた時は、まだ18歳だったそうですね。そんなに若くしてレコードレーベルをはじめた理由は?ジェームス・ラヴェル(以下、JL) ただ単に、レコード会社に就職できなかったからだよ(笑)。それにDJと音楽ライターをやっていたから、いつもいろんな人がレコードを送ってくれたんだ(※「Straight No Chaser」誌で「Mo'Wax Please」というコラムを持っていた)。リリースされないレコードもたくさんあったから、自分でレーベルを立ち上げてリリースしたらいいと思った。DJとしても、エクスクルーシブな楽曲や自分自身のレーベルを持っているのはクールなことだったんだ。当時はいろんなDJがレーベルをやっていたよ。ジャイルス(・ピーターソン)はトーキン・ラウドを持っていたし、ノーマン・ジェイはグローバル・ヴィレッジを持っていた。—子どもの頃から音楽関係の仕事に就きたいと思っていましたか?JL 僕は8歳の時から武道を習っていたから、最初の夢は武道だった。少林寺に学びに行きたかったんだ。音楽に夢中になったのは、その後だよ。

僕らの気になるパイセンたち | 写真家・映画監督・画家 ラリー・クラーク

やりたいことはたくさんあるし、自分が好きなものもだいぶ分かってきたミレニアル世代の僕たち。でも理想の将来像となると、まだまだ知りたいことだらけだ。そこでSILLYでは、僕らから見てクールな生き方をしている先輩たちに、人生について聞いてみることにした。今回登場するのは、先日開催された「TOKYO 100」で来日した写真家・映画監督のラリー・クラーク。1971年に写真集「Tulsa」でセンセーションを巻き起こし、1995年に初監督作『KIDS/キッズ』で世界中のキッズに忘れられない記憶を残した巨匠が、僕らに大切な人生哲学を教えてくれた。―ここ日本でもたくさんのキッズが監督の作品からインスピレーションを受けています。人生の先輩として、SILLYの読者たちに大人になるまでにやっておくべきことを教えてください。Larry Clark(以下、LC) 心からやりたいことをやるべきだ。人生でやりたいことが見つかったら…12, 3歳で見つかる人もいるだろうし、18歳で見つかる人もいるだろうし、28歳になるまで何になりたいのか分からない人もいるだろう。それがいくつだろうが、心に従い、やりたいことをやりなさい。—将来について迷っているキッズに向けて、何かアドバイスはありますか?LC 俺からのアドバイスは、“とにかくやってみろ”ということ。昔から時々、「本当は写真家になりたいけど、金を稼ぐのが難しいから今はコンピューターの何だかをやっているんです」とか言ってくるガキがいる。だから俺は言うんだ。「お前にそんな気はないはずだ。本当に写真家になりたければ、もうなっているはずだ」とね。「今のお前はコンピューターオペレーターをやっていて、幸せじゃないだろう?」と話すんだ。なりたかった写真家にならなかったことを、ずっと後悔し続けるからだよ。とにかく自分のやりたいことをやれ。最近は多くのキッズが、誰でも21歳で億万長者になれると思っている。でもそんなわけはないんだ。金の心配はするな。心に従って本当にやりたいことをやれば、人は必ず幸せになれるんだ。