留守中のペットたちは、一体何をしているのか?| 01

突然だけど、ペット飼ってる? 留守の間、ヤツらが何をしているのか考えたことは?


たとえば、我が家の愛犬T。帰宅するとうれしそうに出迎えてくれるけど、僕らは知っている。Tが座ることを禁じられているリビングのソファーが、ほんのり温かいことを。「座ってた?」と目を向けると、口笛でも吹きそうな表情で目をそらすんだ。


「留守中のペットたちは、何をしているんだろう?」―そんなシンプルな疑問をもとにしたアニメーション映画、その名も『ペット』がこの夏公開される。手掛けたのはあの“ミニオン”たちを生み出したイルミネーション・エンターテインメントとユニバーサル・スタジオだ。

まだ本編を観ることはできないけれど、この予告編にかなりワクワクしてしまった僕は、今作の監督を務めたクリス・ルノー氏に電話インタビューをさせてもらうことにした。過去に『怪盗グルーのミニオン危機一発』や『ロラックスおじさんの秘密の種』を手掛けた監督は、すごくフレンドリーでよく笑う。そして、何でも気さくに教えてくれた。


─主人のいない間のペットたちなんて、ペット好きなら誰もが見てみたいですよね。この発想はどこから生まれたのですか?


今作のプロデューサーを務めたイルミネーション・エンターテインメントのCEO、クリス・メレダンドリのアイデアだよ。まさに映画のタイトル通り、「留守中のペットたちは何をしているんだろう?」というところからスタートした(※原題は"The Secret Life of Pets"=ペットたちの秘密の生活)。


最初はそのコンセプトがあっただけで、キャラクターもストーリーも決まっていなかったんだ。今作にたどり着くまでに、そのコンセプトを主軸にいろんなアイデアを試したよ。かなり幅広いコンセプトだから、たくさんの可能性が考えられた。


僕らは最終的に、観客が今作のストーリーと自分のペットを重ねられなければならないという結論に達した。「ウチの犬もやってる!」とか「考えもしなかったけど、きっとこう思っているんだろうな」と想像すると楽しいだろう? 犬は数字を理解しないだろうな、とか、彼らの世界観を想像しながらストーリーやキャラクターを考えていったんだ。


─ちょっと荒唐無稽なようで、「ウチのペットの性格もこんな感じかも」と思わせるさじ加減が絶妙ですね。監督自身もペットを飼っているのですか?


実は最近、犬を飼い始めたところ。生後5ヶ月の女の子なんだ。何だか今作のプレミアに合わせて飼ったような気分だよ。話のネタになるかもな、とね(笑)。それは冗談で、10歳の娘がずっと犬を欲しがっていたから、去年のクリスマスにプレゼントしたんだ。子犬だから大変だけど、すごく楽しいよ。


僕は以前にも犬や猫を飼っていたし、子どもたちが初めて飼ったペットはモルモットだった。何度か魚を飼っていたこともある。トカゲを飼ったこともあるよ。太陽の下に暮らす動物は大体飼ったかもな(笑)。


─もしペットが話せるとしたら、何を聞いてみたいですか?


今聞きたいのは、「なんでいつも僕のラグの上でオシッコするわけ?」かな(笑)。それに今作で描いたことだけど、「1日中、一体何してるの?」って聞きたいよね。留守中のペットの秘密の生活を妄想するのって楽しいからさ。


─ウチの猫はキャットフードが嫌いなんです。この劇中のネコのクロエみたいに。どうしたらいいと思いますか?


(爆笑)猫って可笑しいよね。クロエが冷蔵庫でチキンを食べて、そこから転げ落ちて、下の段にあるケーキに目を向けるシーンがあるんだ。観客は「次はあのケーキを食べるんだな」って思うだろうけど、普通の猫はケーキなんて食べないよね(笑)。猫ほど食にこだわりのある生き物はいないから、アドバイスするのは難しいな。猫が興味を示すのは、ネズミや虫を殺すことだけみたいだから(笑)。


─トレーラーを観る限り、ちょっとブラックコメディーの要素も入っているのかなと楽しみなのですが、SILLYの読者におすすめの見どころは?


僕らは小さな子どもたちだけでなく、大人やティーンでも心から楽しめる作品を作ろうと心がけている。常にそういったユーモアやエッジを取り入れようとしているんだ。今作の声優には、英語圏だけでなく世界中でコメディアンを起用した(※日本語吹替版の主演はバナナマン)。作品の尖った部分を反映させたいからね。


アニメーションはコメディアンにとって、漫才やテレビ番組や実写映画とは違った形で才能を発揮できるチャンスなんだ。そういう部分は特に大人が楽しめるんじゃないかな。子どもたちはルイC.K.(※英語版の主人公マックス役を演じる人気コメディアン)が誰だか知らないだろうからね。ていうか、知らないことを願うよ(笑)。


─キャスティングのポイントは?


ルイC.K.を選んだのは、彼が現在活躍するコメディアンの中で屈指の“声”の持ち主だから。それは文字通りの声という意味だけでなく、彼の発言についても言える。ある意味、今回のキャスティングは予想外だと思うんだよね。ルイはこれまでアニメーションに縁がなかったし、普段はもっと皮肉っぽくてドライなキャラだから。


今作で彼が演じるマックスは、ユニークな犬目線の世界観を作り上げている。それに、エリック・ストーンストリート扮する新しいルームメイトのデュークとのコントラストも良い。デュークはマックスよりうるさい大型犬だから、2匹の間には良い感じのコントラストが生まれた。とにかくコメディ界で活躍するルイの参加はエキサイティングだし、ルイの人格がマックスに予想外のエッジを与えてくれたんじゃないかと思っている。だからこそ、彼にこの役をオファーしたんだ。


─監督は今作でも声優を務めたそうですね。声優業はお好きなのですか?


好きだよ。最初は『怪盗グルーの月泥棒 3D』で、ミニオンの声をちょっとだけやったんだ。大半は共同監督のピエール・コフィンがやっているんだけどさ(笑)。楽しいんだよね。アーティストが手掛けたストーリーボードを見ながら、“スクラッチ・ダイアログ”といって、声優が演じる前の仮の声を自分たちで入れたんだ。でも、ピエールと僕は声を入れながら、自分たちにもキャラを十分に表現できると感じたんだよ。


『ペット』で僕が演じたのはモルモットのノーマン。うちで飼っていたモルモットがモデルになっている。かごから出されて迷子になって、なかなか家にたどり着けないヤツさ。けっこう思い入れのあるキャラだったから自分で声を入れてみて、クリス・メレダンドリと話して、そのままキープすることになった。仮で入れた声をみんなが気に入ってくれて、そのまま採用ってわけ(笑)。

つづく


『ペット』

製作:クリス・メレダンドリ、ジャネット・ヒーリー

監督:クリス・ルノー、ヤロー・チェイニー

脚本:ブライアン・リンチ、シンコ・ポール、ケン・ドーリオ

原題:The Secret Life of Pets/全米公開7月8日(予定)

配給:東宝東和

©Universal Studios.

8月11日(木・祝)全国公開


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