ファッション×音楽の新しい到達点/K.A.N.T.Aが作る「身につけるアート、所有する音楽」

MOUTAKUSANDA!!! magazine

(必ずしも)旅に出ない旅行誌「モウタクサンダ・マガジン」。SILLYに出張中。
http://moutakusanda.com/
https://www.makuake.com/project/moutakusanda/

(写真:七咲友梨 ©MOUTAKUSANDA!!! magazine)


モッズ、パンク、グランジ、ルードボーイ、ヒップホップ……音楽がファッションに影響を与え続けているのは疑いようのない事実だ。じゃあ、逆にファッションから生まれた音楽は? この問いにはちょっと考えてしまう。

例えば、古くはクラウス・ノミのモードファッション? “ジギー・スターダスト”とかのグラムロックも思いつくし、DEVOのファッションも怪しい感じがする。現代の日本でいうと……ヴィジュアル系なのか?

そんな文脈を飛び越えて、今まさにファッションと音楽を新しい形で融合させているアートプロジェクトがある。それが、ミュージシャンでありアーティストであるK.A.N.T.Aが仕掛ける「1&0 PROJECT GENZAI ART EDITION」。



URBAN HIPPY FANTASYのふたり(左:K.A.N.T.A、右:MOHAMED RINA)


これはK.A.N.T.Aが製作する、世界に1点のアートピースにとオリジナルの楽曲を融合させるアートプロジェクト。その最新作が、REEBOK CLASSICのスニーカー「FURYLITE」とのコラボレーションだ。この作品が、原宿のリーボックストアで、期間限定で展示中。



K.A.N.T.Aについて紹介しておくと、彼は18才でアルゼンチンのプロサッカーチームと契約し、20才の頃に突如チームを去った。ふとん1枚と3000円だけ持って東京へ移住し、ミュージシャンとしての活動をスタートした。

自らレーベルを立ち上げ、これまでにフルアルバム1枚と、数多くのEPやコマーシャルソング、プロモーション映像なんかを製作してきた。



(写真:七咲友梨 ©MOUTAKUSANDA!!! magazine)


「音楽は所有できない。現代では1曲100円のダウンロードでだれでも曲を楽しめますよね。だから、このプロジェクトでは“所有できる音楽”に価値をつける」

そうK.A.N.T.Aが話すように、この「GENZAI ART」プロジェクトの作品は、そのためだけに製作された楽曲とセットになっている。

「今回のFURY LITEとのコラボレーションは、4足限定で製作しました。FURY LITEをベースにアートピースとして再構築。さらに、このために新曲『FURY UP』書き下ろしました。世界に4足のアートピースと、世界で4人しか入手できない楽曲です」

(製作の様子を収めたビデオ。監督はNYの映像ディレクターAmarachi)


『FURY UP』は、キックドラムを使わずに、延々と聴けるグルーヴ感を作ったという、夏の気分にぴったりの軽快なハウスチューン。


ところで、今回のプロジェクトの作者名は「URBAN HIPPY FANTASY」のクレジットになっている。

「都会にいながら、ヒッピーのように自由で夢のあるライフスタイルを作る。それが作品に込めたメッセージなんです。毎日何が起こるかわからない生活、それ自体をアートとして捉える。そんな“LIFE IS ART”のスタンスに寄り添うアートピースと楽曲を製作しました」



もうひとつK.A.N.T.Aの「LIFE IS ART」の哲学を表す、印象的な言葉を引用しておこう。


「俺たちは、みんなそれぞれの映画を生きていると思うんです。一瞬のドラマを感じて、その連続が映画のコマのように繋がっていく。その感覚さえ持っていれば、同じような1日なんて一度もないから」


この作品はアートなのか、ファッションなのか、音楽なのか。捉え方は鑑賞者の自由だし、そんな区分け自体、本当はあまり意味がないのかもね。

リーボック クラシック ストア原宿の展示で、ぜひ実物を感じてみて。もちろん実際に購入することもできる。生活に新しい視点を与えてくれることは、間違いないと思うよ。


K.A.N.T.A 1&0 PROJECT GENZAI ART EDITION REEBOK CLASSIC URBAN HIPPY FURY LITE + EXLUSIVE SINGLE

■展示期間:展示中〜2016年7月1日(金)

■場所:リーボック クラシック ストア原宿

■住所:東京都渋谷区神宮前6−14−7 MEビル

■tel: 03-5778-4354


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