「HENZA LOS ANGELES」が考える、LAのファッションとは

最近、ものすごく寒くなってきた。こんなときは、どこか暖かいとこに行きたい。LA とか。ベニスビーチのパークでスケートして、In-N-Out Burger(インアンドアウトバーガー)でハンバーガー食べる。そんな生活がしたい。LA って、日差しが強くて、年中暖かいイメージ。住んでる人たちは海沿い暮らしに合うカジュアルなファッションをしてて。

日本から見たLA って、そういう感じ。けど、実際はすこし違うらしい。


「LA のファッションってNY から流れがきてるんですよ」

そう教えてくれたのは「HENZA LOS ANGELES (ヘンザロサンゼルス)」のデザイナー、LENA (レナ)と、アートディレクターのKEISUKE (ケイスケ)だ。このブランドは、2016年の夏にデビューしたばかり。ブランド名にもあるとおり、LA にフォーカスしている。毎シーズン異なる色をキーワードに、オリジナルのデニムやドレス。日々の生活のエッセンスとなる小物類を展開している。大胆な透け素材にスパンコールをあしらったトップスなど注目を集めている。このブランドのコンセプトが"自立した女性ほど美しいものはない"。


LENA「そういう女性が、肩の力を抜いて着れる服。生活に密着できる服をイメージしてます。肩の力を抜いたシーンってどういうとこだろうって考えたときに、LA かなって。日差しが強くて、アイコニックな植物があって、住んでる人たちが自由。そういう場所をブランドに落とし込むには、すごい良いイメージだと思ってます。ライフスタイルでうまくマッチしてる感じですね」

日差しが強くて、自由な感じはイメージ通りだった。実際にLA で暮らしてる人たちって、どんなライフスタイルなんだろう。


KEISUKE「LA の朝は驚いたよね。みんな、ヨガマット持ってて(笑)」


LENA「1日を楽しんでるよね。チャリで走ってる人も多いし。カフェのスタッフも友達みたいな感じ」


KEISUKE「そうそう。日本の女性ってそういうのやってる人はいるけど、それに重きを置いてない。LA の人たちは気候もあるかもしれないけど、肩の力を抜きつつ意思が強い感じがする。夜は街に繰り出して、クラブ行ったりしてて。本当に1日を楽しんでる。ヴィーガンのお店も多いんだけど、それはNY からの流れ。ファッションだけじゃなくて、カルチャーもNY からきてたりするんだよね」

そういえば、"LA のファッションはNY から流れがきてる"ってどういうことなんだろう。


KEISUKE「デザイナーがLA にいることって多いんですよね。代表的なとこだと、去年のサンローランのエディ・スリマン。もう退任しちゃったけど、彼はアトリエをLA に構えてた。コレクションもLA の音楽シーンに寄せてて、16AW はパラディアム劇場で開催された。あとは、ジェレミー・スコット。彼がクリエイティブディレクターをしてるモスキーノが、LAでショーをやったり。ファッションカルチャーを作っているカニエ・ウエストも拠点はLA 。服をデザインする上で、みんな時間の流れがゆっくりなLA でやってますよね。デザイナー以外にも、モデルのケンダル・ジェンナーやジジ・ハディット、ブロガーのキアラ・フェラーニが住んでたりします。いま、トレンドの人たちがLA にいて、そこで服を着て発信してる。パームツリーがあって、プールみたいな場所で、露出した感じの服。それがNY で流行って、その流れがLA にきてる。やっぱりファッションの動き、流行が早いのはNYなんですよ。そういう意味でもNY は刺激的な街。これは憶測だけど、もし彼女たちがパリやミラノに住んでたら、そういう露出した感じの服を着てないんじゃないかな」


なるほど。実際にデザイナーやモデルはLAにいて、そこでデザインしたもの、発信したものがNYで流行る。"LA のファッションはNY から流れがきてる"って意味がわかった。

KEISUKE「LA にいる女性は、ライフスタイルを大事にしているように見えたんですよね。そういう人たちと実際に話したりもして。HENZA LOS ANGELES は、等身大のLA をブランドにしました。"私はこうだ"ってはっきりした女性像で。日本のマーケットシーンだと控えめな方が売れると思うけど(笑)。日本のブランドで全身レースは少ないんじゃないかな。大胆にしつつも、自分たちのスタイリングで楽しんでもらいたいですね。LENA みたいに中は派手だけど、レザージャケット着て、調整できるようにとか」


LENA「HENZA LOS ANGELES はリアルに動いているLA を体現してて。透けてる素材、肩が出てたり、胸元が開いてるとかは、LA のファッションから影響されました。LA の女性は、こういうの着てビーチサイドを走ってるとか。彼女たちは人の目を気にしないので、出すとこ出すっていうか(笑)。そういうのも考えて、あえて裏地はつけずにしたりしてますね。実際に着るなら、インナーはキャミソール、チューブトップ。もしくは着ないでも(笑)。ルックブックの見せ方と、実際の落とし込み方にはメリハリをつけてますね」


LA のイメージって、海沿い暮らしに合うカジュアルって思ってたけど、実際は違うみたい。HENZA LOS ANGELES のルックブックはすべてLA で撮影されている。どの写真もLA のリアルな日常を体現していて、綺麗なものばかりだ。ここまでLA にフォーカスしているブランドって、HENZA LOS ANGELES 以外にない気がする。

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