真夜中のギーク | プリントできるデジカメPolaroid snap

Kazumi

ギズモード・ジャパン、ルーミー統括プロデューサー / クリエティブディレクター。
元SILLY(サイバーエージェント)、ギズモード編集長。MTV JAPANディレクターなどなどを歴任。

突然だが、インスタグラムのアイコンが変わった(だいぶ前に)。ポラロイドの古き良きインスタントカメラ「One Step」のレインボーカラーをパクった模したデザインから、いまどきのフラットで抽象性の高いデザインに変更されてしまった。

そのうち、大半の人が旧アイコンのことを忘れてしまうのだろうか?  思えば「レトロ」という言葉が通じていた時代の最後の砦だった。

世の中、癖のないデザインで溢れかえって、すべて同じモノに見える。そんな焦燥感のなか、あのレインボーカラーを身にまとったデジタルカメラを見つけた。昨年発売されたPolaroid Snapである。

Polaroid Snapは、シャッターを押すと、デジタル画像を50×76mmサイズでプリントしてくれるプリンター内蔵のインスタントデジカメ。今どき1000万画素のデジカメなんて、スマホ以下だが、それでも液晶画面でなく、フィジカルな印画紙に写真をプリントできるのが楽しい。

まさに古き良きポラロイドカメラの現代版。インスタントカメラを愛好したことで有名な画家アンディー・ウォーホルの時代から変わらないキラーアプリ……じゃなかったキラーコンテンツ。

レンズキャップがマグネットで装着できるのもポイントが高い。女子ウケがよさそう。

同様にポップアップ式のファインダーもキュート。ただし、単に窓枠があるだけの光学ファインダーなので、おおよその目安にしか使えない。また、プリントはカラー、モノクロ、ビンテージ風(褪色)の3つのカラートーンが選択可能だが、色調以外の変化に乏しく、それこそインスタグラムのフィルターになれた目には、かなり物足りなく感じる。

それでも、このカメラに触れば、愛おしさを感じずにはいられない。なぜなら、そういうダメさ加減も含めて、コミュニケーションに「使える」カメラだからだ。

フィルム(PolaroidプレミアムZINKペーパー)も、本体も、現在入手するのはいささか困難である。しかし実際にプリントできる強みは、何ものにも代えがたい……というわけで、SILLY GIRLのサインポラ用カメラとして、大変重宝しております。

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