今や海外アーティストの「日本飛ばし」は珍しくなくなった。果たして、またケンドリック・ラマーが日本の地を踏むことはあるのだろうか?という杞憂が脳裏をよぎるくらいに。
こうした状況が進めば、所謂「洋楽」が一般的なリスナーからは遠い世界の存在だと思われてしまうのも、ごく当たり前のことになってもおかしくない。すべて国内からの視点だけで完結してしまう映画『シン・ゴジラ』が喝采を受けるのを見ても、ここ日本におけるポップ文化全体が内向きな傾向にある、という見方も出来なくはない。
だが、しかし、かつてはアメリカに次ぎ、所謂「洋楽」の最大マーケットを誇った、ここ日本の今を、海外の人々はどんな風に見ているのだろう? 実際に、海外のアーティストから見て、今、日本や日本の観客はどんな風に映っているんだろう? そんな疑問も浮かんでくる。
そこでSILLYは、2016年4月に来日していたスペインの女の子4人組、ハインズにいろいろと訊いてみた。
今や欧米のポップ音楽の中心はロックではなく、ヒップホップであり、R&Bであり、ポップであり、EDMだが、このハインズは、この2016年において、世界的にもっとも話題になったロック・バンドのひとつ。ここ日本でも、ロック・ファン、インディ・ファンだけでなく、テイラー・スウィフトやジャスティン・ビーバーに夢中なティーンをも魅了した数少ないバンド。こうした疑問をぶつけるには最適な相手だと言える。
2016年4月に行われたハインズ初来日単独公演は見事にソールド・アウト。以下の動画は、彼女たちのサプライズ追加公演として、〈サイン・マガジン〉主催のライヴ・イベント、〈ロックンロール・サーカス〉にも特別ゲストとして登場した際のものだ。
限定200人のチケットは完全にプレミアム化。日本からはシャムキャッツ、BOYS AGE、SaToAが出演し、ハインズの来日公演最終日に見事な花を添えた1日となった。今回のインタヴューは、〈ロックンロール・サーカス〉の当日、ライヴ直後に会場であるCIRCUS TOKYOでおこなわれた。
その音楽同様、彼女たちのカジュアルでストレートでユーモアのある物言いは、とても痛快で興味深い。特に、日本のファンに対する彼女たちの見方はかなり核心をついていて、少しばかりドキリとさせるものだった。
もちろん、このスペシャル・ムーヴィにはリハーサルや会場でのオフショットも満載。では、早速ご覧あれ!
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