最初に言っておくと、「マーティン・スコセッシとミック・ジャガーが、1970年代のニューヨークを舞台に音楽業界ドラマを作った! なんて聞いたら、音楽好きなら見ないわけにはいかないだろ!」というのがこの記事の主旨です。
なぜこんなことを書くかというと、いろいろ続く要素として、「ニューヨーク・ドールズにDJクール・ハーク、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ジミヘンにボ・ディドリーからアンディ・ウォーホルまで、70年代の音楽、アートの重要人物が登場しまくり」とか、「しかもいまや『Game Of Thrones』で世界中を虜にしている米ケーブルTV局、HBOの番組」とか、「ミック・ジャガーの息子ジェイムズが若手ミュージシャン役で出演。キャラが立った、かなりいい演技を披露」とか……。
さらにさらに、「音だけじゃなく70sファッションの濃さもそのまま再現」「ニューヨークや音楽業界で実際に起きた事件を脚本の中に詰め込みまくり」「1話ごとにスコセッシはじめ注目の監督たちが交代して制作」「ネルソン・ジョージが書いたようなラジオDJの権力の強さをそのまま描写」などなど、気になるポイントがたくさんあるので、先に主旨をお伝えした次第。
今年も’90sリバイバルとか呼ばれるファッションや音楽の流れがありますが、その90年代当時には何が注目されていたかというと、1970年代の音楽やファッションなんですよ。パンク・ロックやヒップホップ、ディスコが始まった、その時代が映像化される。グラフィティまみれの地下鉄とか、ドラッグまみれのミュージシャンたち、どんなエネルギーが新しい音楽やファッションを生み出したのか、見たいじゃん!
しかもですね、ちょっと残念なことにこのドラマ、シーズン2に進むことが決まったあとになって、キャンセルされてしまったんです。素材も俳優も見事なのですが、実話エピソードの数々を絡めるのに頑張りすぎたか、ストーリー展開が遅くなってしまったという……。残念ではありますが、それだけ細部には凝りまくっているわけで。
あの時代の熱を感じる貴重なドラマ、しかもこれで終わりとなれば見逃せない。スコセッシとミック・ジャガーという、当時を体験した本人たちが作る「NYが最強だった時代」。
音楽ドラマ『VINYL』がついに日本上陸。初回は、11日夜23時から放映開始です。
『VINYL -ヴァイナル- Sex, Drugs, Rock’ n’ Roll & NY』
STAR CHANNEL
【STAR1プレミアム(字幕版)】 7月11日(月)スタート 毎週月曜 23:00ほか
【STAR3セレクト(二ヵ国語版)】 7月13日(水)スタート 毎週水曜 23:30ほか
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